住宅エコポイント
新築やリフォームで、「エコ」な工事を取り入れると、エコポイントがもらえる制度です。新築の場合は、図面審査があるので、少々面倒ですが、、、。新築やリフォームをお考えの方、チェックしといてくださいね。2012年、1月から開始です。
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川嶋玄建築事務所
川嶋玄建築事務所は東京都文京区の住宅設計事務所です。
東京都を始め、埼玉県・神奈川県・千葉県など首都圏を中心に、新築、建替え、リフォームなどの設計、工事監理を行っています。
>川嶋玄建築事務所
新築やリフォームで、「エコ」な工事を取り入れると、エコポイントがもらえる制度です。新築の場合は、図面審査があるので、少々面倒ですが、、、。新築やリフォームをお考えの方、チェックしといてくださいね。2012年、1月から開始です。
普通に良い住宅建築、これは私の一つの理想形で有ります。
普通なのに、とにかく良い。普通だからとても住みやすい。普通なのに、とても愛着がわく家。
ところがこれが、実は大変難しい。
なぜか?
建築家は依頼主に提案します。
『こんな家、素敵でしょう。一緒に作りましょう!』
その為に、図面や模型を作って、プレゼンします。
何か、特徴のあるプランを作って、インパクトのある説明やプレゼンをしたい。とにかく、依頼主の心を惹きつけようと努力する。依頼主が、「これは良い」と思ってもらわないと、先に進めませんから。
ところが、普通に良い家って、説明するのがとても難しい。
というか、説明するところが無い。
だって、全部普通だから。
結果、なかなか普通の家を作れる機会が無いのです。
建築家のジレンマです。
[写真説明]:ゲートをくぐる様にして入る玄関アプローチ、赤茶色の玄関扉、エクリプスがモチーフのステンドグラス、添えられた植栽(ハナミズキ、つた類)
建築家のデザインスタイル.4 by 川嶋玄
ケーススタディー:イエローハウスの場合
(デザインの過程を箇条書きにしてみました。)
【 a. デザイン発想のヒントになるもの 】
○遊び心を呼ぶヒント :
黄色の外壁という建築主の希望
暖炉を付けたい⇒つまり煙突が立つ
ステンドグラスを付けたい
○親しみやすさとプライバシーの両立というテーマ :
東京の下町という、親密な近隣関係の立地
○RC造で建てたいという条件 :
重くならずに、やわらかい表現を。
【 b. 求めるイメージは、 】
+ 遊び心溢れる、
+ やわらかく、親しみやすい、
+ しかも適度なプライバシー感覚。
[写真説明]:雑然とした下町の風景に挿入されたヨーロッパ風の小住宅
[写真説明]:玄関アプローチから見上げる大きなガラス窓、ポリカーボネートの雨よけ。
【 c. 全体のデザインテーマを決める 】
* ヨーロッパの *
* 小さな町に *
* あるような *
* 若い家族の *
* 住む家 *
【 d. 具体的なデザイン手法は、 】
造形 :RCのマス(矩形)と壁を組み合わせる。重くならずに、優しくて、立体感にメリハリのある形。
色彩 :黄色をベースに、茶・緑・ピンクをあしらう色彩感覚(扉、手すり、庇、まぐさ、タイル)
素材 :コンクリートに木を組み合わせて、優しさの素材感。(木の扉、手すり、庇)
遊び :ポリカや鉄の工業部品も、遊び心のある形。(ポリカの庇と鉄パイプの支柱)
気心 :コーナーには植物を配して、近隣とのコミュニケーション感覚を生む。
こんな具合にして、イエローハウスのデザイン誕生でした。
[写真説明]:カラフルなイタリアンタイル貼りのキッチン
[写真説明]:トルコグリーンの壁タイル、空の見えるトップライトつきの浴室。
『エコ』といっても、いろいろなやり方があるんです。
特に私の実践している中から、
A.【 高断熱高気密派 】
B.【 自然を生かそう派 】
C.【 最新テク派 】
と分けて説明しましょう。
A.【 高断熱高気密派 】
読んで字のごとし、建物の断熱性と気密性を上げる手法。冷暖房の効率を上げることが目的です。コストパーフォーマンス良く、重点項目から採用しましょう。
A1⇒ まずはガラス
断熱性で大事なのは、いちばん目が窓です。普通サッシの住宅の場合、70%の熱(暖房の暖気、冷房の冷気)が窓から逃げてしまいます。ですから少なくともペアガラスは採用すべきです。ペアガラスは、2重ガラスの間に中空層があって熱を通しにくくなります。いわば魔法瓶効果ですね。
さらに、Low-Eタイプのガラスを加えれば、相当な性能が発揮されます。Low-Eとは、輻射熱を運ぶ赤外線や遠赤外線をシャットします。目に見えない輻射熱って、馬鹿に出来ません。夏場だけではなく、冬場の室内の暖かさも逃がしません。最近の電車って、窓に日除けのブラインドが付いてないこと、ご存知でした?かわりに、Low-Eガラスを採用しています。少し緑がかっている窓ガラスがそれです。
上記のペアガラスとLoe-Eガラスの組み合わせで、ガラス越しに出入りする熱や冷気を半分以下に抑えることが出来ます。
旭硝子の商品ページ
日本板硝子の商品ページ
断熱性への貢献はガラスに比べて小さいのですが、結露防止を主眼として断熱サッシも有効です。
A2⇒ 2番目は屋根の断熱
これはもっぱら夏場の強い日差しをガードします。直射日光下では、屋根の表面は60℃にもなることがあります。1階より2階のほうが暑いという経験、ありますよね。また、日本瓦やコンクリートなどでは、昼間の熱が夜まで残ってしまう状況もあります。従って、十分な断熱材と同時に、熱をためない素材や外断熱工法を使う事も大事です。
A3⇒ 高気密とは、計画換気が前提。
断熱などで冷気暖気を保っても、換気で余分に冷気暖気を逃がしてしまってはいけません。従って、人の生活に必要な適正量の換気が必要になるのです。家全体の、或いは部屋全体の空気の流れをきっちりシミュレーションして、適切な位置に適切な容量の換気扇を設置しましょう。
B.【 自然を生かそう派 】
高断熱高気密派が冷暖房時の効率を目指すのに比べ、自然を生かそう派は、冷暖房をなるべく使わないように、或いは使う時間を少なくするのが目的です。
B1⇒ 大地の温度を使おう・・・基礎断熱工法
大地の温度は、四季を通じて安定しており、15℃~17℃です。ただし、地表面は大気の温度や日射に影響されてしまいます。
古い民家の土間の台所が、夏でもひんやりしているのを体験したことはありませんか?古い家の台所は、日射の影響を受けない北側に配置されています。その為、大地の冷房機能が働くのです。これを現代に生かすのが、基礎断熱工法です。
B2⇒ 風通しをよく考えた窓の配置・・・これは説明要らないですね。プランニングの基本です。
B3⇒ 南向きの窓と深い庇・・・太陽の低い冬は日が入り、太陽の高い夏は日が入らない。窓の高さ寸法に対して、1/3~2.5程度の庇の出が適当です。先人の知恵ですね。
B4⇒ 落葉樹を植えよう・・・夏季は生茂る緑が日射を遮ってくれます。見た目にも涼しげですね。冬季は葉が落ちて、暖かい日差しを遮りません。
B5⇒ パッシブソーラー(冬)・・・ダイレクトゲイン:冬の太陽は低いので、日差しが部屋の中までよく入ります。そこで部屋の窓際を縁側のようにして、その床に熱容量の大きい素材を使います。たとえばコンクリートに濃色の石やタイルを張ります。この部分が、昼間のうちに日射で温められて、夜まで暖かさを保つという方法です。
B6⇒ 日差しは窓の外で遮るのが効果的(夏)
日の入る窓にカーテンやブラインドを付けて日除けにしますね。この場合、日射でカーテンやブラインドが温められて、結果的に室内に熱が入ってきます。
そこで昔から重宝がられているのがヨシズです。ヨシズが日射で熱くなっても、部屋の外ですから室内の温度には影響が少ないのです。ところが、安価なヨシズですが、その分長持ちもしませんし、いまどきのモダンな家にはデザイン的に似合いません。
あまり知られていないのですが、外部用のシェイドやブラインド。なぜか、あまり普及していませんが、これはお勧めです。我が家でもオーダーサイズのシェイドが夏の日除けに活躍しています。
※あまのじゃく川嶋のエコに反する建築の定石
⇒ 日の入らないほうが良い部屋もある。たとえば書斎やアトリエ。安定した北の窓の光で、物事に集中できるから。
⇒ 北の窓のほうが眺望は抜群に良い。展望台などで北と南の景色を比べると分かります。つまり、南は逆光になり北は順光になるためです。
⇒ 西日、というより夕日が入るのも悪くない。エコ云々を超えて、自然を感じる"ココロ”でしょうか。
C.【 最新テク派 】
⇒ ソーラー発電・・・吉永小百合さんのCMにイチャモン付ける訳ではありませんが、初期コストを考えると躊躇してしまいます。200万くらいかけて、果たして元が取れるんだろうか?もう少し様子見したほうが良いのでは?・・・・
⇒ LED照明・・・60Wタイプ(消費電力11w)が約4000円。寿命が白熱球の40倍なので、コストとしては良いところまで来ています。もう少しすれば、3000円、2000円となってゆきそう。さらに、各メーカーも頑張って照明器具の種類を増やしています。品ぞろえが増えてくれば、明るさ調節の調光機能なども含めて、使い勝手も改善してゆきます。
以上、参考になったでしょうか?
快適エコライフを楽しんでください。